アメリカン航空機内 「・・・・・3の方が先に・・・・云々」 よく聞き取れない女性のアナウンスがあり、手にボーティングパスを持ちゲートへ向うがファーストクラスや、ビジネスクラスの人達が先に入っていきしばらく待った。僕らの番になり、チケットを渡し機械に通してもらってから、通路を通り、飛行機の中へ。入り口にはアメリカ人のスッチー(決して若くない、美人?大きい!)が 「ハロー」 僕も 「ハロー」 と、本当にアメリカへきたみたいに少しではあるが興奮し、受け答えする。 席は後方で、進行方向を前に、右、後ろから二番目。 奥さんを窓際に座らせ、僕は通路がわに座った。結局二人席だったので大変良かった。機内に入るとすごく寒い! 「冷蔵庫じゃねんだから・・・・・・乾燥している!」 ということで手荷物の中からタオルを出し、長袖のシャツも着る事にした。シートベルトを締め、飛行機の小さな窓から外を見ているとやがて後ろに動き出し、滑走路へ。 離陸はとても短く感じられた。かなり興奮していたのだと思う。 滑走路へでると一旦止まり、エンジンをいっそう大きくうならせ、一挙に前に前に進んで加速していく。窓からは大きな関空が通りすぐるように次々と後ろへ流れていく。体はシートに心地よく押し付けられる。ぐんぐんスピードが上がっていくのが、より大きくなるエンジン音、早くなるタイヤの振動、窓の景色、押し付けられる強さで感じられる。それが急に下へ、お尻のほうへ押し付けられる重さになると飛行機は空気を羽にはらみ、空へ向かって飛んでいる。ぐんぐんエンジン音をうならせ上がっていく。 眼下には遠ざかる地面、海面、空港が見え、小さくなっていく。 やがて、雲を突き抜け、青空が雲の水平線の上に広がると 「ポンッ!」 とチャイムが鳴り、かちゃかちゃとシートベルトを外し、緩める音が聞える。 飛行機はほとんど水平飛行だが、まだ上昇しており、幾分前が上がっている状態だ。 「すごいね」 「うん」 「すげーな」 ぐらいしか口から出てこなかった。 スッチ―や、パイロットのアナウンスがあり、 やがてスッチ―が機内食のメニュー表やお絞りを配ってくれる。 日本人らしきスッチ―もいたが僕にくれたのはアメリカ人だったので 「サンキュー」 と言うと 「ユーアーウエルカム」 と帰ってきた。 この「ユーアーウエルカム」は旅行の間中、しょっちゅう聞くことになった。 実によく西洋人は挨拶をするものだと感心させられた言葉だった。 また、自分が言ってみたい言葉の一つに、何時の間にかなっていた。 さて、お絞りの次はドリンクサービスで念願のビール!バドワイザープリーズといったけどバドライトが出たが、 おいしく飲む! アメリカ万歳!の心地だった。とてもいい気分。 その後すぐに食事であった。 その機内食だが、日本人の女の子が写真に撮っていた。わかるわかる。全てがニコニコマークだ!と言う気分だったと思う。 その時の自分の顔・・・・・とてもよかったと思う。 食事の後にもドリンクサービスがあり何か飲んだと思う。 飛行機はダラスへ飛んでいる。 航路は本州を北上する感じで太平洋上に弧を描くようなコースであった。地球が丸いから地図上では遠くても実際はこの方が近いのだと言う事を、小学校のころ知って感心した事があった・・・・・と思い出したりする。 ちなみに各座席にはTVがあり、録画だけど日本のニュースを見ることができる。と言っても飛行機用に作られている番組で帰りの便では、少し前のものだった。また、ラジオチャンネル、航路マップのチャンネル(車のナビみたいなもの)があり、好きな時と言っても機内アナウンス(何か大事な事)がある時は自動的にオフになる仕組みなのだが、見たり聞いたり、備え付けのヘッドホンで楽しめるようになっている。 食事は計二回。一回食ってしばらくすると、窓のスライドを下ろすように言われ、景色は見えなくなる。結局、時差ぼけ防止のため、みんな寝るみたいだ。でも僕はあんまり寝られなかった。当然でしょそりゃ! 二回目の飯は、ダラスへ着く二時間前ぐらいから出されるのだが席が後方なので、最後になるのでつらかった。と言うのは、機内にいい匂いが充満するわけで、お預けを食らった犬のような状態を思い浮かべて見てもらいたい。後もう少しのところで、我慢できず、 「僕は・・・・・・」 と、言い、奥さんに叱られた。こういうところは奥さんの方が躾がいい! さて、飯を食えばトイレに行くのだが、そのトイレ、一応のものは揃っていたが、狭い。それに、洋の東西を問わず男が便所を汚すらしく、便座除菌クリーナーは必需品だ。 二回目の飯の時、やっと窓のスライドが開けられ、アメリカ大陸をこの目で初めて見、その大きさ、広さともども感動する。帰路、日本の千葉、富士山、静岡など雲に隠れているのを見たけど、アメリカ大陸、ダラス近くはとにかく平野(緑が余りない)が広い。だから畑も丸い円状になっている。丸だと土地の無駄ができると思うのは日本人の証拠で、アメリカ人は水撒きがスプリンクラーでしやすい丸型を当然のように選んでいる。 とにかく広いし、道もほとんど直線で、大地を文字通り横断、縦断している。 当然ダラス空港もでかい。これは帰路の時よく見られたのでわかったのだけど、滑走路が縦横だけではなくて、斜めにもあった。関空は縦だけだった。それを考えて見るだけでもでかさがわかろうというもの。大地の空港なのだ。 だから着陸は、空港めがけて一直線に次第に高度を下ろしていく。翼を見るとにょきにょきと爪見たいのが出てきて空気をはらんでいる。 そしてソフトに着地。予定よりちょっと早かったと思う。ゲートに着いて 「ポンッ」 とチャイムが鳴り、シートベルトを外す。 |