ドス!
俺のボディーに、入れやがった。
ちくしょう!いいセンスしていますねえ。
右、右!
なかなか手ごわいやつだ。
いや、手ごわいに決まっている。
なんたって、世界ランカーだもんな。
俺は、普通の格下ボクサー。
バス!イテ!。
ジャブ当ててくるねえ。
俺も、反撃。
右、左。ドス!
当たったぜ。
でも、効いてねえな。
俺もそんなに効いてねえけど、痛いよな。
足はまだまだ動くねえ。
セコンドが何か言ってらあ。
何?聞こえねんだよ。
やってるのは俺。
横から口出すなって!
グワン!イテ!
鼻、ぶちやがった。
鼻血出ちゃうよ。もう!
俺もお返しだ。
グワン。くそ!
外されてカウンターもらっちまった。
あれ?
足がふらつく?
やべえやべえ。
距離を取ろう。
シュシュ!
ほら。
いいジャブ入ったぜ。
俺だってそこそこやるんだって。
ハアハア。
結構、息があがってきたか?
鼻血出ちゃ、息が苦しくなるからな。
まあ、未だ出てねえようだ。
そろそろ。
カーン。
おお、ラウンド終了か。
俺が座ると、セコンドが水、ワセリン、パンツ、肩、
F1のピットさながらにメンテナンスしていく。
「いいぞ。この調子で攻めていけ。やられたら距離。いいな!」
おやじさんが耳元で叫ぶ。
しかし、なんでこんな因果な商売しちまったんだろうな。
これしか出来ねえと言えば、納得するかもしれんが。
殴って殴られて。
まあ、どんな商売も一緒か?
「ジャブ。効いてるか!」
おやじさんに聞いてみる。
「ああ、効いてる。お前のジャブ効いてる。」
もっと、俺を褒めろって。
たださえ弱気になっちまうんだから。
いつか言ってやろう。
カ-ン。
さて、仕事だ。
シュシュ!
ジャブ!ジャブ!。
おら!おら!
逃げてんじゃーねえぞ!こら!
バス!
うっつ!
バス!
おおおお。
目に力が入らねえ。
おい!
おいら、何で座ってんだ?
レフリー手ばっかり振るなって!
仕事、終わったか?
情けねーな。
そう言えば、ファイトマネーいくらだっけ?
次、次。
仕事だもんな。
しょーがねえ。
ふーーーー。
了
仕事ってタイヘン。
ゲームは、楽しい。
Wii Sports ボクシングできるようです。
Wii Sports