上下巻ある長編だけど、仕事もちょっっっと暇だし、面白くて2日で読了。
直木賞受賞作。あー面白かった!
やっぱり小説は長くなくちゃね!
主人公は、イランで生まれた圷歩。(あくつ あゆむ)
かわいい顔で生まれた彼には、貴子という、あえてマイノリティーになろうとして
注目を集めようとする背の高い、痩せた姉がいた。
姉の激しさを見て、逆にアクのすくなーい人間になった歩。
その歩の、幼少のころから37歳までを描いている。
こういう、いわゆるビルドゥングス・ロマン的な小説は大好き。
歩がなぜ文章を書くようになるのか、その動機がいまいち納得のいくものでは
なかったけれど、人とのかかわりによって人間って陶冶されていくんだなあとしみじみ思う。
歩は、「日本人代表」という感じの、普通の男だけれど、
実は、そんな無個性な人間はいないんだろうな。
今まで私が出会ってきた人たちもすべて「個性的」だし。
さて、男の子が主人公の本なんだけれど、男子の友情がちょっと、ホモ的。
男の子ってこうなの?男子にも読ませて感想を聞きたい……