【送料無料】教室内カースト [ 鈴木翔 ]
気になっていたこの本。
スクール・カーストとは、主に中学・高校のクラス内で発生するヒエラルキー。
同学年の子どもが、互いを値踏みし、ランク付けしている。
「一軍、二軍、三軍」とか…
そういう「言葉」はなかったけれど、自分が中学、高校のときも、
こういうのあったよなあ…と思う。
この本に書いてある内容は、ちっとも目新しくはない。
「上位」にいる生徒は「遠足バスで、後ろのほうで大騒ぎするタイプ」とか、
「彼氏、彼女がいる」「見た目がいい」「自分の意見を言える」とか。
「オタク」はどうしても下位になってしまう、とか。
グループで別れていて、グループ間は「没交渉」だとか。
自分が中学高校のときは、だいたい「中ぐらい、あるいは中の上」のグループに属していたと思うので、スクールライフは楽しかった。「下位」の人たちのことを思いやることもなかった。
しかし。
「下位」グループの子どもたちは、学校内での「行きづらさ」を抱え、
それが成長した後も人生に影響してしまう…という記述があり、
残念なことだと感じる。
しかし、この本には、解決法、対処法はほとんどない。
学校内にある、ぼんやりとした人間関係のありかたに、言葉と定義を与えて
輪郭付けしているのみである。
学校に勤めている私。
本では、教師もスクールカーストをよく理解し、それをある意味
利用してクラス運営をしているともあった。
私はどうだろう。公平にしているつもりだけれど、
なんとなく、自分と同じような「中位」の子にシンパシーを感じているかもしれない。
おとなしい子も、目立つ子も、国の宝。
大事に育てましょう。
月別: 2013年4月
月と雷 角田光代
【送料無料】月と雷 [ 角田光代 ]
主人公は、フリーターの三十路の男。
女に不自由したことはないけれど、結婚しようとしても、断られてしまう。
理由は「生活ができない」から。
彼は、男のもとを転々と放浪する母と二人で生きてきた。
母は今、やもめの男の家で世話になっている。
彼は、昔一時期いっしょに暮した同い年の女の子のことを思い出し、
探し出す。
出会いそうもない二人が再開して、運命は複雑な方向へ…
なんというか、主人公の「育ち」がどうしようもない感じなんだけれど、
「悪意」ってものが見えない。育ってきた環境によって
こういう風にしか生きられない、ということは伝わってきた。
「結婚」「生活」は地味で単調で少し面倒なことの繰り返し。
それに慣れられない、耐えられない人もいて、放浪するしかない…
私は、「毎日が同じことの繰り返し」っていう地味な生活が結構好き。
これも、育った環境に負うのだろう。
小説に戻るけれど、アル中でわけのわからないことをいってた
主人公のお母さんが、最後に語ることば、これがよかったです。
あと、「お金」の問題についてあんまり深く描かれていないところ、
作者の狙いなんだろうけれど、物足りなくも思いました。
本を読むわたし
【送料無料】本を読むわたし [ 華恵 ]
10歳のころからモデルをやっていたという少女(今は大学生らしい)
が著したエッセイ。
アメリカで生まれ、両親の離婚をきっかけに母親の故郷である日本に来たらしい。
子どものころから本が大好きだったということで、
紹介されている本は絵本もあり、中学生が読むか?という本もあり。
しかし、本の内容の紹介が中心ではなく、本によってひきだされるさまざまな
エピソードが中心である。
なんだか違和感を感じる父方の両親、ざわざわとうるさい日本の保育園、
女の子同士のいざこざ、男子へのほのかな思い…
自分とその周りを客観的にみつめて描くありようは、とても
中学生が書いたとは思えない。
おもしろくて、一気に読んでしまった。
最後に紹介していた『非色』という小説。わたしは随分大人になってから
読んだ本だけれど…また読み返したくなった。
ハーフ。両親の離婚。兄弟との別れ。中学受験。
いろいろ、大変なことはあるけれど、やっぱり本と友達になっておくこと
はすばらしいと思う。
もちろん、本を読むだけじゃなくて、いろいろな人と先入観なく
かかわることも大事と思わされた。