世紀のラブレター
著者:梯久美子
明治から平成までの日本人の恋文を集めたノンフィクション。近現代史を生きた人々の恋する姿と、背景にある時代が見えてくる。
散文の恋文と言うのは、生々しくて恥ずかしいものだ。直接的な感情がいかにもプライベートな感じで表出されていて。
斉藤茂吉、石原裕次郎、そして元首相の橋本龍太郎氏のはほとんど「アホみたい」。まあ、恋というのはそういうものか。
そして、男性の方がなんていうか、普段と恋文での人格のギャップが大きいかもしれない。
女の人のものは、そんなに落差を感じない気がする。
和歌で思いを綴るものも載っていたけれど(こちらは主に皇族)人に見せる意識がある分、第三者にとっては美しく恥ずかしくない。
川端康成が手紙をよこさない妻に催促をしている手紙が傑作だった。文句百。罵倒の連打。
紙に残ることを考えなかったんだろうか。
恋には必ず終わりがあって、終わってみれば、なーーんであんなにスキだったんだろう?って、恋心がどこかに消えてしまう。
だから、もらったラブレターを後生大事にとっておく心情、しかもそれを人に見せる心情が理解できない…。(とくに、アホみたいなやつは)
自分がこーんなに愛された価値ある人間だということを、何度もかみしめるためにラブレターをとっておいたりするんだろうか。だから、そんな気持ちは一時的なもんなんだって!
私は恋文捨てる派です!整理整頓は苦手だけれど、捨てるの大好き!