八十日間世界一周  ヴェルヌ

八十日間世界一周(上)
八十日間世界一周(下)

作者:ジュール・ヴェルヌ
フランスの小説家、ジュール・ヴェルヌの愉快な小説。「空想科学小説の父」と言われているらしい。
舞台は1872年のロンドン。謎の金持ちの紳士フォッグ氏はある日、サロンで「八十日間で世界を一周する」と宣言し、できなかったら財産の半分を差し出すという。
あとの残りの財産は世界一周のため。できなかったら一文無しになる運命。フランス人の召使のパスパルトゥーをつれて、出航する。
スエズを越えてインドへ。おっと、その過程で、フォッグ氏はフィックス刑事という男に銀行強盗の疑いをかけられて、ひそかに追跡もされている。
インドでは殉死の習慣のために殺されかけていた美しい未亡人を助け、香港、横浜、そしてアメリカへ…
さまざなま困難に遭いながら、フォッグ氏自分の目的を果たすべく行動する。
ハラハラしたけれども…まあよかった。
フォッグ氏のキャラクターがとてもよい。何があっても冷静沈着、紳士的な態度を崩さず、必要以上に喜んだり怒ったりしない。ホントに立派な人ってこうなのよね、と思ってしまう。
長い小説だったけれど、字も大きく、翻訳も読みやすかった。
どこにも行かないお正月。心だけは世界一周…できなかな?