熱い風
作者:小池真理子
恋愛至上主義?とも思える小池真理子の最新小説。んんんー、ちょっと物足りなかった。
主人公の美樹は38歳。新聞社に勤めている。独身で美しい彼女。パリのドゴール空港に着くところから物語は始まる。
この一人旅は、外国で突然亡くなってしまった恋人、遼平の思い出をたどる旅だった。
二人は出逢ったときから恋に落ち、遠距離恋愛を経て、いつかはオランダに家を買って二人で住む約束をしていた。
それなのに、遼平は睡眠薬とアルコールの飲みすぎで、オランダで一人、死んでしまう。
遼平のことを何も知らなかったのでは?本当に彼は自分を愛していたのか?と自問自答を繰り返す美樹。
小池真理子らしく、ただただ恋愛がテーマで、サスペンス仕立て?と期待したけれどそれも全くなく、耽美的な小説だった。
はっきり言って、「オランダ観光案内」っぽい小説。編集者に連れて行ってもらったんだろうと推測できるところが悲しい。
ファンにとっては期待を裏切らない作品だと思うが、やっぱり直木賞を獲った『恋』は超えられていないと私は思う。もっともっとひねって!
小池真理子。美人作家である。さぞモテモテ人生を歩んできたのだろう。小説にもそれが表れている。
夫も小説家(藤田宣永)。夫が自分の後で直木賞を獲ったとき、二人で抱き合っていたっけ。藤田氏の小説も、二冊ぐらい読んだことがあるけれど、「恋愛」を信じている感じ。似たもの夫婦はうまくいくのね。