オイアウエ漂流記 荻原浩

オイアウエ漂流記

作者:荻原浩
南国リゾート地へ取引先の副社長を案内するリゾート会社の社員たち。主人公の賢司、主任、課長、部長、取引先の副社長、それに孫を連れた老人、新婚カップル、謎のアメリカ人、犬、10人と一匹が小型飛行機に乗り、海に墜落する。
機長は残念ながら亡くなってしまったが、10人が行き着いたのは無人島。
会社の秩序が無人島にも持ち越されるが、もちろん叙徐々に関係なくなっていく。
しっくりきてない新婚カップル。理系でオタクっぽいダンナはなぜか釣りが得意。
老人は戦争体験をひきずり、少々認知症ぎみ。
無人島に行き着いた人々のヒューマンドラマというありきたりな設定で、内容にも新しさは感じられなかった。比較的、牧歌的。殺し合いも、女性の凌辱もなし。
無人島ではやはり食べ物のことが一番大事。南国の島だったので一応食事はできる。ココナツ、魚、最後にはウミガメやコウモリまで食べる。本当においしいのかしら?
桐野夏生『東京島』とかゴールディング『蝿の王』みたいな、人間の本質が剥き出しになるといった深さはなかった。
気楽に楽しめるエンターテイメント。作家にとって「無人島もの」は書きやすいのかな。
また、『明日の記憶』みたいに映画化を狙っているのかしら?