僕らが旅に出る理由  唯野未歩子

僕らが旅にでる理由

作者:唯野未歩子
なんか・・・すっきりしない小説だった。
主人公の衿子は歯科大に通う21歳。家も歯科医院だ。彼女は「曜日ごと」のボーイフレンドがいるが、自分のことが好きになれず、主体性がない。
ある日、患者としてやってきた「ラーさん」という40歳の男性と知り合い、なぜか旅に出ることにする。有給休暇をとったラーさんが旅費を持ち、国内の旅。
ラーさんは見た目は涼やかなイケメンだけれど、日本語がどこかおかしく、そして衿子に手を出そうともしない。
旅先で「パルコ」という30代の女性と知り合い、彼女の車「ミラ子」とともに3人で旅をすることになる。
パルコはラーさんを愛し始め、でもラーさんは頑な。衿子は9歳の頃に心が戻って・・・
でも最後はなんか知らないけれど、パルコはラーさんとくっつき、衿子も歯科大に戻る。
いわゆる「ロードムービー」みたいな話なんだけれど、ちっとも感情移入できなかった。
衿子の抱えるトラウマも、パルコとラーさんが互いに愛情を持つ理由も、さっぱり理解できない。
編集者に追い立てられて無理矢理書いた小説、という感がぬぐえず。(生意気でごめんなさい)
ロードムービー自体は好きなんだけれどな。邦画なら『幸福の黄色いハンカチ』とか『転々』とか。洋画、最近では『リトル・ミス・サンシャイン』とかいろいろ。
ロード小説、面白くするのはけっこう難しいのかも。