るり姉
作者は椰月美智子氏。児童文学から出発した人らしく、この本もそんなテイストのほのぼのとした本だった。
「るり姉」を中心として、その姪っ子の三姉妹、三姉妹の母でるり姉の姉のけい子、るり姉の夫の開人の視点から日常やるり姉のことを描く連作小説。
「るり姉」は自由奔放で伸びやかなキャラ。三姉妹からも好かれ、夫からも猛烈に愛されている。
しかし彼女はおなかに「わるいできもの」ができ、手術が必要で日々やせ細っていく・・・
どうなるのかしら?お星様にでもなってしまうのか?と思ったけど意外に・・・
実は小説では「るり姉」という人物像の輪郭がちょっとぼやけていてはっきり伝わってこなかった。
それがもどかしいけれど、作者の狙いであるかもしれない。
一人の人間の性格なんて、見る人によって全然違う。姉から見た妹、という視点。姪から見たおば、という視点。夫から見た妻、という視点、視点が違えば、人物像も違ってくる。
その違いとかズレみたいなものが、小説ではちょっと気持ち悪いんだけど、人間の真実を表しているとも言えよう。
どちからというと、中高生にオススメの小説かも。軽い感じで読めます。