自殺予防学
著者は精神科医の河西千秋氏。
日本は自殺の多い国。なんと一日に90人の人が自殺しているという。交通事故死の5倍。私の身近な人に自殺をした人はいないけれど、「顔だけ知ってる人」の自殺ならば、けっこうある。
自殺は日本では美化されやすいけれど、自分の身近な人がもし自殺してしまったら、人生が変わるぐらいショックを受けると思う。
自殺は個人の自由、防げないもの、という考えもあるだろうが、筆者は自殺は防げるものだとし、具体的な対策を提案している。
自殺はまず、その周囲の人に大きな影響を与える。社会経済にも損失を与える。これが自殺を予防しなければならない根拠。
自殺の原因のトップはダントツで健康問題。その次が経済問題、家庭問題・・・
自殺者の8割以上は精神疾患に罹患しているらしいが、身体症状を訴える患者の精神状態に医師が気づかない場合も多いとか。
精神科と連携すればいいのだろうけれど、精神科の診療報酬はとても安く、患者はかなり多く、疲弊しているらしい。
そのほか、福井県の東尋坊などの自殺のホットスポットにおける取り組みとか、医師以外ができることも挙げられている。
WHOのホームページに、自殺予防のための手引きが載っているそうだ。のぞいてみるとけっこう具体的な内容なので、医療従事者とか、教育関係とか、会社関係の人とか、身近に危うい人がいるがいる場合は参考になるかも。
「WHO 自殺 手引き」で検索すると出てきます。
有名人とかの自殺は「ええーっ!?」という野次馬的驚きで終わってしまうけれど、身近な人ならばそうはいかない。個人にも社会にも大きな影響を残す「自殺」、取り組みを広げる必要があると思う。