リリアン エイミー・ブルーム

リリアン

著者:エイミー・ブルーム。アメリカの小説家。
舞台は1920年代のアメリカ。ロシアで育ったユダヤ人リリアンは、ユダヤ人虐殺で夫と両親、娘を殺され、職を求めて自由の国アメリカはニューヨークに渡る。
新天地アメリカでたくましく生きる決意をするリリアン。俳優のマイヤーの愛人となり、その父の劇場主ルーベンとも通じ合う。
ある日、従妹のレイゼレによって衝撃的な事実を聞かされる。川に落ちて死んだと聞いていた娘のソフィーが実は生きてシベリアにいる、というのだ。
リリアンは娘への愛を胸にたぎらせてシベリアへ渡ることを決意する。
シカゴからシアトル、アラスカを突っ切ってベーリング海峡へ・・・リリアンの過酷な冒険が始まる。
もうそりゃ大変な話。列車の掃除用具入れに入って移動するわ、身ぐるみはがされるわ、人を殺しちゃうわ、盗みが見つかってカナダで矯正施設に入れられるわ・・・しかし恐ろしくたくましいリリアン。
リリアンの心情はあまり描かれていないので、「非情のヒロイン」といった風情。娘に対する愛情をのぞいては。
ストーリーも面白いし、登場人物もみな強烈なキャラクター。映画化したら面白いだろうなと思う。最後だけは少し変えて・・・
冒険譚が好きな人にはオススメ。女性の冒険譚だけに、女性ならではの困難や悲しみはあるけれど。