和宮様御留 有吉佐和子

和宮様御留

有吉佐和子による歴史小説。
NHKの大河ドラマ、めったに見ることはないのだけれど、去年の「篤姫」だけは違った。
どうも戦国時代の話は興味がもてないけれど、「篤姫」は女性が主人公だったし、戦もそれほどなかったし、ほとんど欠かさず見ていた。
皇女和宮。公武合体のため、京都の宮家から徳川家に降嫁させられた悲劇の宮を、堀北真希が演じていた。お姫様顔ではないなあ、と最初は思っていたけれど、見慣れるとなかなか可憐に演じていたと思う。
この小説は、設定がすごい。皇女和宮は、実は替え玉だった!という設定。
京都の公家の家で下働きをしていた少女のフキは、ある日突然宮家に呼ばれ、衣装をつけられ、和宮のそばで過ごすことを強制される。
どうしても関東に行くことを嫌がる和宮のかわりに、和宮の母が謀ってフキを身代わりにしようとしたのだ。
フキは宮としての習慣を身につけさせられるが、慣れない生活に戸惑うばかり。頼りになるのは小進という侍女だけ。
いよいよ関東へ渡る旅の途中、フキは精神的に参ってしまい「コンチキコン」と祇園さんの囃子を口ずさむ・・・そして悲劇。
荒唐無稽な物語のように感じるけれど、「あとがき」を見て、根拠のない小説ではないことを知った。「あとがき」も相当面白い。
ストーリーもさることながら、当時の宮家の風習、生活の仕方も大変興味深い。
プライドとプライドがぶつかり合うドロドロの人間関係も。
80年代にドラマになったらしいです。古い小説ですが、面白かったですよー。