フィンランド 豊かさのメソッド  堀内都喜子

フィンランド豊かさのメソッド

筆者はフィンランド系企業に勤務しつつ、フリーライターとして活動する堀内都喜子氏。
フィンランドは教師の育て方がすごい
でフィンランドという国についてまた興味が出てきたので読んでみた。
学者の視点というよりも、フィンランドの社会で生活した視点で書かれていて、フィンランド人の気質や社会のシステムが、日本とはずいぶん離れていることがわかる。
(似ているところもあるにはあるが)
国際的な学力調査(PISA)でもトップ、国際競争力ランキングでも何度も一位になっているフィンランドの秘密はどこにあるのか。
印象としては「徹底的に現実主義で、実利主義」という感じ。IT化は日本よりずっと進んでいるようだし、教育に関しても、自分の将来を見据えて、社会で有用な人物となるため子供たちは育てられているかんじ。
人間関係も、グレーな部分がなく、対等を重んじるとか。「トイレありますか?」だけではトイレは貸してもらえない。「トイレを貸してください」といわなきゃ。
日本人と似ているところは、あまり喋らないこと、家の中で靴を脱ぐことぐらいか?
税金がものすごーく高いけれど、その分大学まで学費はタダ、社会保障もしっかりしていて、女性が働くのは当たり前。(大統領も首相も女性!)
全部をマネするのは無理だし、フィンランドにも問題はあるけれど、いいところを日本の社会に取り入れてもいいんではないだろうか。
税金が高くても、使途がガラス張りで無駄がなくて、将来安全安心、なら国民はそう不満を持たないと思うけれどもね。
フィンランドといえばかもめ食堂という映画がある。

やや少女趣味だけれど、私はけっこう好きです。おにぎり食べたくなります。