りはめより100倍恐ろしい

昨日の朝日新聞に、「スクールカースト」という言葉が紹介されていた。現在30歳以下の人は経験しているらしい。「イケメン・フツメン・キモメン」というカーストにクラスのメンバーが分かれていて、カースト同士は交流もない…とか。大変だこと。
タイトルはえらくシュールな感じだけど、内容は実にリアル。「り」はイジリの「り」「め」はイジメの「め」。いじりはいじめよりも怖いというのだ。
イジリの対象は、いわばピエロ役。仲間には入れてもらえるけれど、人気者だけど、軽侮され、一発芸などを要求される。当然モテたりしない。
主人公は中学時代イジリの標的で、高校ではそれを避けるために自分以外のメンバーをイジラれ役にまつり上げようとする。うまく行くかに見えて、いろいろと落とし穴が…
主人公は卑怯者だとは思うけれど、ときどき独特の倫理観もかいま見える。
現役高校生、17歳(平成18年当時)が書いているので、これが今の中高生のリアルなのかも、と思った。流動的に人間関係、力関係が変わる中で弱者になりがちな者は必死。
この本を読んで自分のことのように心を痛める若者も多いと思う。
中学高校の頃って、友達が世界のすべてって感じだったもんなあ。連れションは嫌いだったけど。
子どもを持つ親、教育関係者にも一読を薦めます。