獅子頭 楊逸


【送料無料選択可!】獅子頭(シーズトォ) (単行本・ムック) / 楊逸/著
購読している新聞に連載されていた小説。
楊逸氏の小説は好きなんだけれど、新聞小説はどうも苦手で、読み続けられた
ためしがない。
単行本になったので、イッキ読み。
中国の農村の次男、二順が、父親の転職によって雑技学校に入り、
ケガをきっかけに料理人を目指し、腕を磨き、結婚し、
妻子を置いて日本に行き、そこで年上の女性に誘惑され妊娠させてしまい、
結婚する羽目になり、苦悩する…といった内容。
ユーモアもあり、ヴィルドゥングスロマンの趣もあり。
田舎の純朴な青年の内面はなかなか成長しないのだけれど、
周りの人に支えられていることにいつか気づくといったさわやかな結末だった。
中国人といえば、最近の日本ではなんだかよくないイメージがつきまとうけれど、
楊逸氏の小説には不思議と悪い人は出てこない。
「ここで普通裏切るだろう」という展開の場面でも、裏切りがなくてほっとする。
作者の純粋さと性格のよさが伝わってきます。妙な比喩は笑わせてくれるし。
この人に芥川賞をあげてよかったと思う。
私が言うなんて偉そうだけれど、才能あると思うなー。