水曜の朝、午前三時 蓮見圭一

題名:水曜の朝、午前三時

作者:蓮見圭一
45歳で亡くなった主人公の直美は、娘にテープを残す。そこに残されていた告白は…
大阪万博でコンパニオンを務めていた直美は、前途有望な青年臼井と知り合い、恋に落ちる。しかしある障害で二人は結ばれず、直美はそのことをずっと胸に抱えて生きてきた…
泣ける恋愛小説ということでベストセラーになったらしいけれど、全然泣けなかった。
マディソン郡の橋を思い出した。これも15年前ぐらいに人の勧めで読んだけど、全く泣けず。
映画では号泣してしまいましたが…あれは音楽とか演出とかがうまかったわけで。
一番好きな人と結婚できるわけではない、というのは世の中にはよくあること。
あの人と結婚していたらどうなっていたかしら…という空想、妄想を胸に抱えて生きていけるのも人間ならでは。
人生のままならなさ、というものはすごく伝わった小説だったけれど、恋愛小説にしてはトキメキがやや少なかった。
かなりビターな味が読後に残る。