最新・新宗教事情  島田裕巳

最新・新宗教事情

著者:島田裕巳
幸福実現党は、立候補者を大幅に減らすようですね。
さて、この本は様々な新宗教の実情、新宗教とメディアのかかわり、これからの新宗教の行方について述べたもの。前に紹介した

と同様、客観的な視点から語っている。
取り上げられている宗教は山岸会、阿含宗、オウム、GLA,イエスの方舟、真如苑などなど。
筆者が実際に山岸会の研鑽会に参加したというのには驚いたが、そこでも会のプラス、マイナスの価値について冷静に分析している。
あとは真如苑の躍進。かなりの数の信者がいて、活動も活発らしい。その特徴は筆者に言わせれば「おひとりさま」の宗教だということ。
宗教といえば、集団で動く・・・一つのコミュニティ、という印象が強いけれども、真如苑は個人で「接心」に出向いて霊的な修行をするというもの。(毎日数千人の信者が訪れているらしい。すごい)
これは昨今の「スピリチュアル」ブームに通じるものがあるとも筆者は述べている。
これからの宗教の役割や行方についても独自の見解を展開しているが、「勝間和代」が教祖的になっている、という記述がおもしろかった。どうなっていくんでしょうね、勝間氏。そのうち立候補するか?
新宗教に対する偏見を冷静にさせてくれる一冊です。