リテイク・シックスティーン
作者:豊島ミホ
この人の小説を初めて読んだ。面白かった!
高校に入学したばかりの沙織は、クラスメイトの孝子に「未来から来た」と告白される。
未来の世界で27歳・無職の孝子は、イケてなかった高校生活をやり直せば未来も変えられるはずだ、と言う。
学祭、球技大会、海でのダブルデート…青春を積極的に楽しもうとする孝子に引きずられ、地味で堅実な沙織の日々も少しずつ変わっていく。
主に沙織・孝子・大海くん・村山くんという4人の高校生の関係が中心になっているのだけれど、田舎の、まあまあ偏差値の高い高校の生徒たちの有り様がさわやか。
孝子と大海君は付き合うんだけれど、ドロドロしたところはほとんどない。吹奏楽部で医学部希望でイケメンの村山君も、沙織といい感じではあるが、交際まで発展しない。
孝子は過去の自分から逃げて、非常にネガティブな気持ちもあって、沙織との友情にもヒビが入りそうな時があるんだけれど、それも修復されてホッとする。
甘いなあというストーリーではあるんだけれど、読後感さわやか。小説としてもとても丁寧に描かれていたと思う。
しかし、「人生やり直せたら」とか言うけれど、高校一年からやり直したいですか?私はまっぴらごめんだ。やり直すなら、沙織たちのように偏差値の高い高校をがんばって受験したかな?
やっぱり、賢い子が集まる高校と、そうでない高校の友情、男女関係ってずいぶん違うと思う…偏見ですが。
でも私は結局は同じ大学に入って、同じ職業を選び、同じ人と結婚したと思う。基本的に性格も根性も、家の裕福度も変わらないんでしょ?
今までのしんどかったことをもう一度繰り返すのはもううイヤだ。今の人生にとくに不満もないし…
「将来シミ・シワ になるから、紫外線には気をつけよ!」と過去の自分にメッセージは送りたいけれね。
さて、この本は高校生から大人まで楽しめる青春小説です。