パスタマシーンの幽霊  川上弘美

パスタマシーンの幽霊

作者:川上弘美
雑誌「クウネル」に連載されていた22編の短編集。
人間の10分の1の大きさの村の助役補佐山口さんに恋する32歳の誠子とか、人生のふしめにしっぽをみてしまう女の子の話とか、シュールな中にもとぼけた味わいとユーモアを感じさせる小説ばかり。
でも、人生にはどうにもならないことがあるよね、うまくいかなくて当たり前だよね、という諦観みたいなものも随所に感じられる。
毒もアクもあるけれど、この人の筆にかかると浄化される感じ。
人間同士がわかりあえるようでわかりあえない、でも、なるべく思いやるしかないよね、分かり合えそうにない人とも一すじの糸みたいなものはつながっているよね、と思わせられる短編集でした。
関係ないけれど、総理大臣が辞めたそうで。でもネクタイは金色。
谷亮子(ヤワラちゃん)の運命やいかに。谷さんが出馬するってニュースを聞いたとき、「ああ、故ナンシー関が谷さんの出馬をずーーーっと前に予想してたなあ」と思った。
週刊誌の見出しで「ナンシー関はヤワラちゃんの出馬を15年前に予想していた」とあって、やっぱり彼女は慧眼だったなあ、惜しい人が早世したものだと思った。
ナンシー関の著作は文庫は全部持ってて、時々読み返す。本当に、長生きしてほしかった。