ガープの世界(上巻)
主人公のガープの母はジェニー。ちょっと考えられないような受胎の仕方で生まれた。看護婦の母とともに暮らすガープは作家を志すようになる。愛する妻と結婚し、本を出し、子どもも授かるけれど・・・
恐ろしく波乱万丈な人生が待っている。
高校時代、「この問題あたるといやだなあー」と思っていたらよく当てられた。これは小さいレベルだが、いやーな予感というのはけっこう当たる。ガープの人生も、いやな予感が当たりまくる人生という感じ。悲惨な事実が待ち受けていて、妻のヘレンがいうように人生そのものが自殺のようで、つねに「死」の予感が彼を取り囲む。
でも、じっとりとした悲惨さというより、乾いた悲惨という感じ。クールな文体でどんどんと物事が進んでいき、どんどん過去になっていく。ヘレンとガープの関係が、なぜか私には村上春樹『スプートニクの恋人』のすみれと僕の関係を連想させた。
さまざまな意味で性の問題が取り上げられているけれど、日本の文学ではあまり見かけない視点があって興味深かった。
J・アーヴィングの世界は、映画にもなっていて、けっこう好き。
サイダーハウス・ルール
ホテル・ニューハンプシャー/ジョディ・フォスター[DVD]
どっちも見たけれど、面白かった。女性にとってはひどい場面もあるけれど。