がんで男は女の2倍死ぬ
著者:田中-貴邑 冨久子
この間紹介した夜中にチョコレートを食べる女性たち
では、女性の間違った食習慣や生活習慣が健康を損なっている、まだ何も考えないで食べる男性の方がマシ、と書いてあった。
この本では、むしろ逆。日本人の三大死因であるがん、心臓病、脳卒中の死亡率は、いずれも男性が女性の2倍であるという。
そしてその原因が「男らしい」生活習慣にあると述べている。
しかし、著者は脳科学の専門家でもあるので、脳の性差、ということに多くのページを割いていた。
脳に関する記述は、やや難しいところもあった。胎児のころから男と女の脳は違っているという。
ヒトを含む脊椎動物は古い脳と新しい脳を持っており、古い脳は生命を維持し、種族を保存するためのもの。新しい脳は学習能力をもち、環境や社会に適応するための脳だという。
古い脳に関しては性差があるが、新しい脳には性差がないと筆者は主張している。
男性のほうがよく食べるのも、古い脳の違いからだという。性衝動の違いも。
学習能力(新しい脳)について。男子のほうが女子より数学ができる傾向は確かにあると思っていたのだけれど、社会的に男女参画が進んでいる国では成績に差がないことをしってビックリ。
ジェンダー差が、そんなところにまで反映されるとは!日本は差がありすぎる国のようだ。
さて、生活習慣病に関して。男性は夜遅く晩御飯を食べる、ラーメンの汁を全部飲む、ストレスためる、酒、タバコをたしなむ、これがよくないらしい。(当たり前・・・)
でも多くのサラリーマン諸氏にとっては、夜遅いご飯とストレスは已むを得ないところ。
女性は閉経前までは女性ホルモンが健康を守ってくれているから、生活習慣病リスクが少ないらしい。生殖能力が無くなったらもう死んでもいいよ、ってプログラムなのかしら。
閉経後はどうしたらいいんでしょう?あと十数年もすればやってくるんだけど。
そこが具体的でないのが残念だった。
筆者の言いたいことは、健康のためにも男女参画社会を進めよう、社会的役割から解き放たれよう、ということだったみたいだ。